静岡県立大学創立25周年記念特別公開セミナー
静岡で
「日本の地域医療体制を考える」を開催しました

 近年のように発達した医療提供においては、かつてのような「施設完結型」ではなく、

 「地域完結型」が妥当であることは、医療および政策関係者の間で意見が一致するところです。

 しかしながら実際のところは、普遍的な成功を収める地域完結型医療提供の事例が皆無に等しく、

 その理由として、「地域」の捉え方が曖昧であることが指摘できます。たとえば、世界の中で

 日本は極東アジア地域に位置すると表現されたり、また、静岡の東部というエリアを指して

 地域の議論がなされたりといった具合です。要は、議論のたびに対象を絞る目的で地理的要件を確認するものが

 「地域」ということでしょうか。このことは、「地域医療」なる用語の曖昧さと通じるところがあります。

 武見敬三東海大学教授によると、世界保健機構WHOでもかねてより地域医療の重要性を、取り上げながらも

 定義の曖昧さが災いしてか、近年は議論のとりまとめを放棄した感があるとのことです。ちなみに、

 地域医療の英訳は一般的にCommunity Healthcareですが、「コミュニティー」が眼目とする「地域」は、

 日本で言うところのせいぜい「市町」という行政区域です。ところが、医療提供においては、

 「主として病院の病床及び診療所の病床の整備を図るべき地域的単位」と定義されるわが国の二次保健医療圏、

 すなわち、市町村単位ではなく、複数の市町村を一つのまとまりとした「実医療圏」相当が、

 地域医療として検討するにふさわしいと考えます。そこで、「地域医療」をRegional Healthcareを念頭に置いた

 「実医療圏」として捉え、かねてより指摘される日本の医療提供体制の低い生産性の改善策についての研究が

 急がれるものと思います。とくに、このたびの大震災で日本はヒト・モノ・カネの多くのリソースを失っただけに、

 地域医療の復興に生産性向上は重要かつ緊急の課題です。


■セミナー日程など■

主 催 静岡県立大学大学院経営情報イノベーション研究科附属医療経営研究センター

後 援 静岡県医師会、静岡県病院協会、静岡県看護協会、静岡県薬剤師会、静岡県自治体病院開設者協議会

     独立行政法人福祉医療機構、医療経済研究機構



    開催日  2011年8月30日(火曜日)

    時 間  13時から16時(予定)

    場 所  静岡県立大学 大講堂にて(大学内マップ、大学までのアクセス方法は交通アクセスページをご覧ください)

         会場までのアクセスには、駐車場のご用意がございませんため、公共機関をご利用くださいますようお願い申し上げます。



■セミナープログラム■

13:00~13:15  開会の辞


13:15~14:15  「半世紀に至る日本の国民皆保険制度と今後の保健システムの強化課題(仮)」

           ■マイケル・ライッシュ(ハーバード大学教授)■


14:15~14:25  < 休憩 >


14:25~15:00  パネルディスカッション「静岡県の地域医療の課題」


            静岡県内で最も課題を抱える中東遠医療圏から公立病院長3人がパネリスト

            ファシリテーター ■神原啓文(静岡県病院協会長)■


15:00~15:55  「医療保険制度改革と地域医療の在り方」

           ■武見敬三(東海大学教授)■


15:55~16:00  閉会の辞


■参加費■

無 料


静岡県立大学医療経営研究センターは、学外からの受託研究や受託事業、および寄付金によって運営されております。
医療経営人材養成や地域医療における調査研究にご理解とご支援を頂ける皆さまからのご支援を募っております。

■お願い■

著作権等の関係上、本講演の録画や録音はお控えくださいますようお願い申し上げます。

■申込方法■

申込は現在行っておりません。たくさんの方のご来場ありがとうございました

■セミナーパンフレット■

  表面   裏面

■申込お問い合わせ■

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